米国における冷媒再生業務の情報

NPO法人環境エネルギーネットワーク21主任研究員 石橋直彦

日本では冷媒用途のフロン類の排出抑制対策として「改正フロン排出抑制法」に基づきフロン類の回収と再生・破壊が義務づけられている。米国における冷媒再生の要件がEPA(環境保護局)のウエブサイトに掲載されているのでこれを紹介する。
掲載サイトのURLは以下のとおりである。

https://www.epa.gov/section608/stationary-refrigeration-refrigerant-reclamation-requirements

定置式冷凍機器用冷媒再生の要件

冷媒再生の要件
大気浄化法第608条に基づくEPA規制は、EPAが承認した再生業者によって再生された場合を除き、使用済みのオゾン層破壊及び代替冷媒(HFC など)の新しい所有者への再販売を制限している。回収及び/又は再生された冷媒は、回収せずに同じシステム又は同じ人が所有する他のシステムに戻すことができる。
適切に再生するには、使用済みの冷媒を、少なくとも連邦行政規則集第40章(注1)82条F項 の付属書A(空調暖房冷凍協会(AHRI)規格700:2016に基づく)で規定されている純度レベルまで再処理する必要がある。この純度レベルはこの規格で規定されている検査手順を用いて検証する必要がある。

再生業者認証
冷媒再生業者はEPAの認定が必要である。冷媒再生業を目指す業者は、再生業者リスト(注2)により、EPAからの認証を受けるために提出する適切な情報を知ることができる。

使用済み冷媒の返却場所
請負業者は、再生前の梱包と準備のために、回収された冷媒を関連業者(冷媒メーカー、供給業者、卸売業者、冷媒回収会社など)に返却するか、場合によっては直接 EPA 再生業者に返却することができる。

注1:連邦行政規則集第40章は、環境保護(Protection of Environment)であり、米国環境保護庁が管理する。

注2:EPA認証冷媒再生業者リスト。氏名、住所、再生場所住所、事業責任者氏名、冷媒再処理機器の情報などを載せる。リストの詳細は以下のEPAウエブサイトを参照のこと。

https://www.epa.gov/section608/checklist-refrigerant-reclaimers-seeking-epa-certification